[ 卒業パーティーのケーキに、書かれていたカサンドラの名前に後押しされたのか。”特別な場”であるという意識が、重い脚を動かした。後ろ髪を気にしているカサンドラの近くまで歩いてきて相変わらず目を合わせないように、話しかけた。 ]………、…、先生。こんちは。[ 短くそう言うと、一瞬だけ宙をさまよった手を伸ばし、カサンドラのバレッタに触れようとして、また引っ込めた。 ]髪、乱れてるから直すよ?