[ 殺したいと思うならそうすればいい。
壊したいと願うならそうすればいい。
( ―――――――――― ね、本当はわかっているんだろう? )
[ 過ぎったのは誰の聲?…気付いてすらいなければ
その聲が自分の中から聞こえたと知ることもできない。 ]
…邪魔なヒトなら殺さなきゃいけないよね。
[ どうして邪魔だと思ったのか、
"彼女"を守ってくれる大切な人のはずだったのに。
それはもうどうでもよいことだった。
彼女を殺したら悲しむ"彼女"が居ると知っているのに。 ]
……悲しくて悔しくて、思わず"絶望"してしまうくらいに、
愉しく、遊んであげてから――殺さなきゃあいけないよねえ
[ 何かを変えられてしまったことには気付けても、
何が変わってしまったのかまでを自覚することはできない。>>23 ]
[ すでに一番守りたいと願っていた"誰か"への想いまでも
捻じ曲げられてしまっていることには気づけないまま。
学者の形をした獣は冷たく薄っぺらい笑みを浮かべていた。* ]