[そのような成り立ちを以て、
マクワイアの家は今や軍に繋がりの深い一族としてよく知られる。
同時に、古くからある由緒正しい家の者からは
成り上がりと揶揄を込められて呼ばれることも多かった。
そのことを深く憂いていたのは
初代の跡を継いで提督となった二代目であり、
彼は現状を打破するために政略結婚という手段を考え出した。
古くから続く家でありながら、
資金繰りすら危うい家など星の数ほどある。
地球系の人間でなくとも構わない。
そんな考えの元に、彼は自分の息子、或いは娘を
利用して水面下の繋がりを深めていった。
やがて、様々な一族、企業。
はたまた個人との繋がりが出来たところで、
彼はネオ・カナンの開発へと手を伸ばすことになる。]