[思いのほか力を込められていない事を知ったのは、コンラートが左手で己の銃を手にしたからで>>61。
首に伸びてきた右手に、コンラートの額に突きつけた銃口がぶれた]
……だから、気は合いたくねぇよ。
[囁かれた言葉には、そう返す。同じ様な気持ちだとは、それだけで伝わるだろうか]
[首にコンラートの右腕が伸ばされているせいか、いつそれがこちらを害する動きに変わるか判らず、下手に銃口を向ける事が出来ないでいた。
そんな時、ふと。
軽い足音が遠くから、そうしてこちらに近づこうとしているのが聞こえて来た>>53]