[未だ部屋から出られず横たわっていた頃。
静寂は通信機の呼出により途切れる>>61。
手に取り見てみると、相手はカサンドラ。
カサンドラは、昨日己がセルウィンを探していた事実を知っている。
放置するか数秒悩んだ末、結局応対することにした。
黙っていると孤独と静寂で潰されそう――
いや、自分が狂いそうで怖かったから。
疲れきった声のまま対応すれば、話したいから店へ来て欲しい、と>>62。
非常に気が重いが、同時に室外に出るチャンスではある。
この場では込み入った話はせず。「これから行く」と
手短に通話を切り、彼女の店へと向かうことにした。]