− 東海上 − >>55
ゼファーの戦士に、そう言ってもらうのは光栄だな。
[ ベリアンが言うところの「ただの事実の羅列」であろうが、心に入ってくるものは嬉しいと素直に思う。
容赦のない初手を予想して、全力で逃げたというのが現実だが、観衆にはギデオンがバルタの槍を紙一重で躱したと見えたのだろう。
整列したゼファー兵に威圧されていたのが、少し活気づく。
盾の裏で沈黙を守っているゼファー護衛兵の方がよほど、ギデオンが超えた壁についてわかっているばすだ。
最大の理解者は敵の中にある、とは誰の至言だったか。]