[男はロー・シェンが連れ去られたことを知る者に緘口令を敷いた。魔軍に連れ去られたことが広まれば、軍全体の士気が落ちるのは必死。不在の理由は自ら斥候に出ているとした。以前より己が目で見に行くことが多かった彼のこと、一時的には納得を得られるだろう。だが長くは持たないことは明らかだった][夜明け前の空は最も暗い][その暗闇の中、男は太陽《ロー・シェン》を取り戻すべく手段を模索し続ける*]