―回想・0日目・PM10:30・ラウンジ―
…………そんなの、考えたこと無かったな。
でも、考えたことが無いってことはどっちでもいいんだろうね。
好きな相手ならどっちに思われたって悪い気はしないし、嫌いな相手ならどっちでも気にくわない。
[自分の希望を聞かれると>>60瞬きを数回。視線を僅かに落として思考を巡らし質問に答えようとしてみるも、今まで一度たりとて向き合ったことのないその問いに即答することは出来ず、まるで他人事のような言葉さえ紡ぐ。けれどもこれまでを思い返してみれば、結局こちらから相手への好感度次第だった気がした。
話してみれば、最初に感じた負のイメージは少しずつ取り払われていく。それなら仲良くする未来もあるだろうと微笑みかけて]
安心しなよ、今のところ君にはどっちに思われたっていいやって思ってるからさ。
[とりあえずは好意的にしておこう。そんな打算も含めて向けた笑顔だったが、相手の名前を聞くと思わず噴き出した。マルティン、それは父から嫌と言うほど聞かされた名前だ]
ふっ……! 君、マルティン家の子なの?
父様が嫌いな家だ。