[更なる一歩を踏み込もうとした時、項の辺りが警告するようにひりついた。 本当に、これほどの相手があっさり隙を見せるものか? しかしその感覚を振り切って、セルウィンは動いた][ここで死地に飛び込まねば、どのみち勝てる相手ではない] ――そこだっ!![横振りしていた槍の穂先を、再び前方へ。 敵の懐へ飛び込む動きで、更に右腕を限界まで突き出す。 相手の思惑ごと貫かんとするほど真っ直ぐに、狙うのはフェリクスの喉元*]