[そのあと、なにやらもじもじと恥じらいながらいいよどむ相手に首をかしげて続きを促す。
そして無駄に真面目な顔で告げられた言葉に思わずポカンと暫し見つめてしまった。
すぐに我に返り苦笑を浮かべる。]
ひんやりクールな幸せの魔法?
………あれは私が考えているのではなくて勝手に口から出るものなので、実際どんな魔法ができるのかわからないのですが…………。
[そもそも魔法が使えるのだろうか?
そういえば、自分の魔法が使えるのかどうかは試していない。それはあとででも試すとして、今は相手が期待しているらしい怪しげな魔法を試してみることにした。この魔法によってゲームオーバーのBGMがなったとしても望んだ相手が悪いと言うことで。]
昼食を作っていただきましたし、クレメンスのお願いならばやってみましょうか。
[サラダとスープを食べ終えてから、足元で眠っている仔犬たちを手近な木箱に入れ、自分の後ろへ避難させた。
どんな魔法が出るかわからないが、酒場の施設が壊れたところで気にすることはないだろう。すでに営業を終えているのだし。
ステッキを構え、相手に一言かけてからステッキに意識を集中してみた。]