…ええと、姫様。こんな時に言うのはおかしいかもしれませんが……、好きです。[口にして照れ臭そうに笑った。笑ってしまったけれど、勿論冗談ではない。気恥ずかしさを誤魔化す為にも、傷付いた彼女の為にも、羽を一振りして速度を上げる。大鷲と少女は、そのまま南の彼方へと飛び越えて行った。