…で、あの、今回俺も大将に付いて地上に降りることになったんですけど、ひとつ御報告が。[ 襟を正した礼の後、少しばかり口調が砕けたのは、朱雀神が基本的に形式ばった遣り取りを好まない神だと認識しているため ]仙花の苗床に吹いたっていう怪しい暴風ですが、調べてみると、都の外れで、大きな鳥の影を見た者がいるようです。雲の上の高さに居たのに、大きいと感じるほどの大物だったとか。[ いつのまに、そんな調べを済ませたのかと、もし問われれば、それが役目なんで、と、笑みを浮かべてみせるのだが ]