― 回想:4年前・空にて ―……っ!やっば……ルアル、上![未だ、『閃影』の号を得る以前。褐色の翼が、風を御す事叶うようになった頃。「空に馴染んでこい」という師の言いつけに従い、思うが侭の飛行を楽しんでいたとき、ついついどこかの領空に入り込んでいたらしく、同じように空舞う竜と危うくぶつかりかけた。こちらはとっさに上昇指示を出したが、あちらの動きはどうだったか。いずれにせよ、褐色と緋色の衝突はぎりぎりで回避され]