[……けれど。また一つ命が消えたのを見て。それも自らの爪で喉を貫くその姿に。ギリと唇を噛み締めるがその姿を見てまでもそれ以上争い合う気は起きなかった……もう、この船が助かる道は無いのでは。誰も彼も。大好きな人たちが皆人狼に支配されるのではないか。___…誰も守れないうちに。そんな一種の諦観にも似た気持ちが胸の裡に過ぎってしまったものだから ]