[シロウの話す声を聞きながら、顔を覆って泣いていた]……私に、その価値はあるんだろうか。[小さく、小さく呟いた。ひたすら外を望んでいたはずなのに、その代償は大きく――制御端末が機能したならばこのような感情も出てこなかったはずなのに]止められなかった……。同僚も、守りたかった子も何もかも巻き込んでも。何故だろう。苦しい……。[今まで持ち得なかった感情に戸惑うことしか出来ない。人間とは、感情とはこうも苦しいものなのか]