ー回想ー
…自分の運命、ですか。
[言われるまで己のことは全く考えていなかった。
ふ、と苦笑が漏れる。
そうか。僕の『コレ』は、性分か]
…戯言として、聞いてください。
もしも僕に何かあれば。
僕の部屋の、ベッドの下にある包みを
本部に届けてもらえますか。
渡すことで、”誰か”が死ぬことはありませんので、ご安心を。
[どちらにせよ、僕に何かがあれば、本部が動くけれど。それは伏せておく。
そう。結末を変えたい。それは誰のためか。
ある意味は自分のため。
だけれど、おそらくは。
生まれ変わってなお出会ったー…]
…おねがいします。
…ご主人様。カスパル様。
あなたの幸せを、祈っています