― 疾風の精霊の領域 ―……わっとぉ!?[渦の放った光に飲まれ、運ばれた先は、ある意味では今までいた場所と似通っていた。空間の広がりや高さ、という意味では]てか、ここ、なに……え、空中!?[見渡せば青い空。そこに点々と、大小様々な岩場が浮かんでいる。今いる場所は、それなりの広さがあるようだった]……すげー……。[思わず呆けた声が上がったのは空間の在り方もあるが、それ以上に満ちる風の力の強さに驚いたから。周囲を巡る風乙女の姿も、よりはっきりと見えるようになっている]