[マレンマの後ろについて寝室へ入ると、
片方のベッドから少女がフラフラと立ち上がった。>>59]
この子は、昨日村外れでぶつかった子よね?
[マスクはしていないけれど髪型と声、右目の痣で確信した。>>60
明らかに様子が普通ではない。
少女の前に跪くと額に手を当てる。]
大変、熱があるじゃないの!
[薄暗い地下室の照明の中でも、目や舌が発熱で充血しているのが判る。]
この子、寝かせておいた方が良いわ。
様子をみていてあげて、私はすぐに戻るから。
[支えるマレンマに少女をベッドに戻すよう頼み、>>62
広間に残してきた鞄を取りに地下室を出た。]