― 回想:いつかの王城 ― ご苦労だった。 引き続き監視にあたれ。[いつものように執務机の端にコカトリスを止まらせて、"影"《スキーア》の報告を受ける。一通り終えたあと、いつもなら気配は即座に消える。それがまだ残っているのに不審を覚えて目を上げた。] どうした? ……俺の思い描く世界、か?[仕事以外のことを聞かれたことも珍しいが、問われた内容自体にも意表をつかれてペンを止める。]