――…っ、この緊急事態音…。[一瞬、幾つもの嫌な記憶と重なりそうになる。振り払うように、奥歯を噛んだ時、意外に動揺の少ないシメオンの言葉>>3が聴こえ。さっきの患者と云われれば、アイリスを咄嗟に案じるが…。ちらりとシメオンの右足を見遣り、医務室を飛び出しかけていた体を抑えた]