― 執務室 ―『伝令です!川岸より火があがりました!帝国軍が行動を開始しました!』[伝令の声に弾かれたように立ち上がる]……俺も行く。[口にした言葉に伝令がぎょっとしたような顔を見せるが構わない。じっとしていると考えたくないことばかり考えてしまうから]ああ、隊は動かさない。俺一人だ。ならば、俺が出てるということは気づかれないだろう?[口の端をあげて笑うと、執務室を後にする]