ん?シィ?
ああ、館長はいーのいーの
行かないって、言ってた、うん、行かないって言ってた気がするっす
[2人から上がった名前にわざとらしくきょとんとした表情を浮かべ、ふるりと首を振る。
すごく曖昧な表現からきっとそうでないことは彼らには伝わっただろうが、譲るつもりはない。
焦れた様子で彼らの手を引っ張って]
ね、行きましょ?
奢りじゃなくてもいーですし!とりあえず!
…べぇー
[手を引く彼らの隙間から見えた彼女に、小さく舌を出して見せた。
すぐに前に向き直ったため、彼女がどのような表情をしていたかは知る由もなし。]