だって、こんなに犠牲者が出たあとに言っても、信じてもらえないじゃないですか。 それに表立ってエルナさんを怪しんでいた人って、多分、いなかったと思います。 ……自分から信用落とすことを口にする必要、ないと思います。[自分の言葉が穴だらけなのは理解している。けれど、ヤコブとエルナの間に流れる空気に危険なものを感じるから、リゼットは懸命に言葉を紡いだ]