[見つかった瞬間から逃げ出したけれど、相手の反応もなかなかだった。
数は多いし、ここらの地形は向こうの方が詳しい。
馬を待たせている場所までたどり着けばなんとかなるだろうけれど、みた感じちょっと厳しそうだ。]
オマエらは行けっ!振り返るなっ!
[「たいちょーは?!」「ちょっと待てって」と振り返る仲間たちの間に槍を投げつけた。]
馬鹿!行け!
フェリクス隊長に報告しろ!
新手が来るって!
[「わ、分かったよ」「たいちょー。死ぬなー」
そんな声が遠ざかるのを聞きながら投げた槍を引き抜き、身体を回転させた勢いで王国兵を狙って投擲する。
先頭を走っていた王国兵が盾を翳したけれど、投げ槍は盾を貫いて胸に突き立ち、沈黙させた。]