[敵味方の彼我の距離が近く、より混戦めいている其の場所で。…敵巡洋艦ナハティガルは、壁を消し、戦艦への道を作った>>32が。逆にその戦艦を身を隠す壁として、第三艦隊が有する雷狼の牙が機を伺う。そうして――…皇帝が同航戦を決めて速度を上げた>>8その時。呼応するように水雷艇も動く。戦艦の間を抜けて、彼らよりも一段速早く。小回りの利く水雷艇の利点を生かして、急な旋回を交えつつ、敵巡洋艦を狙って水雷が迫る*]