……でも。 やっぱりあたしは知りたい、と思う。 「知りたい」っていう そういう道を、選びたい。 それが正しかった、と後悔しないために。[ 幾分も年上の彼女の言葉は すうっと胸の奥を溶かしていくようで どこかに掛かっていた靄も 臆病さも ああ、とても気持ちが軽くなるみたい。 お詫びに、と歌い始めた彼女の声と 美しい旋律を奏でる彼女のリュートを ただ、ただ、聴くのだ。 **]