―パン屋―
オットー、いるか?
[エルナとの会話が一区切りつけば、次の配達先であるパン屋へと向かった。
オットーはパンに野菜を使ってくれるため、ここへは毎日のように配達に来ている。
それでなくとも彼は幼馴染で比較的気安く話せる存在だ。
無表情で何を考えているのかわからないと思うことはあったが、他人から見れば自分もそう思われているかもしれないのでお互い様。]
今日の配達だ。
昨日の分はたまたまペーターに会ったからここまで運ぶよう頼んだんだが、無事届いたかな?
[子供といっても仕事はきちんとこなすペーターのことだ。
信頼してはいるのだが、やはり自分の育てた野菜なので、確認しておきたかった。]