>>54うう…[自分に気づくなり駆け寄ってきた同級生の少年はこんな時間にどうしたと一瞬首をひねったかと思うと、すぐにニヤリとした表情を浮かべた。どうやら何もかもお見通しのようだ。反論することもできず、顔を紅くする。藁にもすがる思いで彼に訊ねてみたものの、見透かされていたと知ると急に気恥かしくなる。こんな反応をするからいつも面白がって悪戯をされるのだが、彼女はまだそれに気づいていない。]>>53う、うん…そう。あの小さい羊さん…[俯いたまま、おずおずと彼の問いに答えた。]