[腕を引きつつ耳元で告げられる(>>61)、予想だにしていなかった彼女の返事。
実際、自分としても慕われているとは、まさか思いもせず。
冷たく当たったことは幾度あるか。
意見をぶつけたことは何度あるか。
彼女に期待していたためとはいえ、嫌われても構わないくらいの覚悟であったのに。
それでも乗り越えてくる彼女に少しずつ惹かれていったのはいつだったろうか……
……野暮な悩みも回想も、今は不要か、と。]
ありがとう、シルキー。
……その、なんだ、今後も、よろしく、……頼むぞ。
[そう言って。
引かれた腕をそのまま彼女の背に回し優しく抱きしめ、ふんわりと、短く唇を合わせる。
ここは下界と天界の境界線、あまり人は居ないとはいえ。
ゲルトの見ている手前、さすがにあまり二人の空気を作るわけにもいかないか、そう考えてこのくらいに]