[そこでわたしは事情聴取を受ける。>>38
総督が蜂起を決定した場にわたしは居なかった。わたしが決定を知ったのは、既に軍が王宮へ向けて出発した後だった。制止を進言したが聞き入れてもらえず、ここに至ったのだと伝える。
この調子だと、どうやらわたしが上官を撃ったことは、本当に咎めを受けなくて済みそうだ。先ほど、フェリクス王子とすれ違った時に申し出た事については、]
国のためとはいえ、わたしはゾネス総督を手にかけました。
北の要塞は指揮官を失い、国境の守りが危うくなるでしょう。そうなる前に、ゾネスを救っていただきたく、あのようにお声がけしました。
[国王崩御の後で内紛と取られかねない国内の混乱。
近隣諸国には多かれ少なかれ、内情は伝わっているだろう。ここへ来てゾネス総督の蜂起、その後の死に至った経緯が北の隣国に伝われば、要塞を落としにかかろうと軍勢を向けてくるかもしれない。……と、あくまで一兵卒がそのように不安を感じる、といった風に伝える]