[改めて見た傷は、ローゼンハイムの身に刻まれたものよりも程度が軽いように思えた。それに何故、と思いながら、開かれたままの目をそっと閉じてやり、用意されたシーツに包んで安置室へと運び込む] …………。[亡骸の状態から、齎された死が穏やかでなかった事は容易に察しが付く。だからこそ、捧げる祈りにはせめて今は平穏を、との願いが込められた] …………安らげるはずも、ないでしょう、けれどね。[それもわかっているから、つい、こんな呟きも落ちてしまうのだが。**]