[円を描くようになぞられ、また、身体は跳ねる。
戸惑いこそ抱いているものの、
嫌悪をいっさい抱かないのだから、不思議だ。]
あ ……… その、風呂に…、
[温泉に浸かるためにきたのだろう、と。
しどろもどろになりながらも、話題を逸らそうと必死だ。
>>60 指先が離れれば、安心したように身体の力を抜く。
左足の包帯が解かれていく様を見ながら、
どきどきとした心臓を落ち着かせようと。]
[とはいえ、どきどきの原因が目の前に居るのだから、
暫くこの心臓の音は落ち着く事はないのだが。
肩を借りながら浴室へと向かう男の心臓の音は、
やっぱり、速い**]