― 回想 ―
[女の身で軍務に携わることをよい目で見られることはなく、上にたつことなどほとんどない。
だからこそナネッテは異色であっただろうし、それは王国からしてもそうだったのだろう。
その出来事は、連邦と王国。大国同士が相手の意図を確認しあうような小競り合いのことだ]
あら、運がよかったわね。
[将となる右瞼をざっくりと斬り、次の横撃で首をはねるはずが寸前で、止められる。
若かしり頃のチャールズであり、今も深々と右目に傷痕を残すこととなったマーティンだ。その後、両者と更に打ち合うこと数号をした後。]
ま、ここらが潮時ね。
[男のプライドや意地などというものとは余計に程遠いところにいた故に、目の前の武勲を前にそれはもうあっさりと、拍子抜けするぐらいの撤退に、逆に虚をつかれた。歯噛みするように見送るのを軽く後ろ目にみて撤退した。
その後、両将は、ナネッテが子供をお腹にいれたまま暴れるだけ暴れていったと知り、それから妖怪扱いするようになっていた>>45>>46のは...の預かり知らぬところであった。]