[ 言葉を紡ぐ吟遊詩人は、
ほんの少し画家と同じような事を云う
真実を棄て、選んだ道。
正しさではなく、自分が後悔するかどうか
それで選んだ、ひとりの女性の生き方。
得られた自由は彼女にとって ──
ああ、でも。 ]
………ありがとう。
きっと、貴方の選んだ道は正しかった。
後悔していないということはそういう事。
自分の生き方だもの。
誰に決められる筋合いもないわ。
ただ……
そうね。
あたしの知ろうとしている真実が
あたし一人の生き方じゃない、
人々を、国を、揺り動かそうとしている
そういうものだった場合。
あたしは、
それに目を瞑ることはできるかな
[ 最後はほんの少し、困った顔をして。 ]