…………。
[前にいる女性>>17を昏い目で見つめながら逡巡する。
誰が狼かわからない。
それは即ち、『誰が人間かもわからない』ということでもある。
それを思い返せば、躊躇っていたのも幾らか落ち着いた。
冷静になれば、武器を与えることは正解に思える。
もし宿主でないならば、人狼に対抗する武器は必要だ。
宿主だとしても、カークはサシャと店に戻ったことを知っている>>1:416。
ならば態々自分が犯人です、人狼です。と伝えるような事はしないだろう。]
……わかりました。こっちっす。
[少しだけ間を開けた後、ニコリと笑って促す。
ドロイドはもう襲ってくるような気配がないが、念のために銃は手にしたまま。サシャの隣を歩くように進む。
パンフレットを見れば人狼の説明はわかるだろうと説明せず。
「あなたは寄生されてませんよね?」という祈りが込められたような問いには。
何も、答えなかった。]