[ 従順たる様で顎を差し出され、口が開かれれば>>58太い親指を口内に差し入れ、ゲルトの歯列をゆっくりなぞる。特に引っ掛かる所もなく、指を抜き出せば、透明な線が繋がって玉を作った ]何もないようだな。信じよう。[ 覗き込んで、強い口調で告げた。少しだけ表情を緩め、そろそろ帰ろうと促しただろう][「強い」なんて、きっとそんなものではない。誰かを信じ貫き通せる真っ直ぐさをきっと「強さ」と言うのだ。ここに居るのは虚勢と見栄を張った一羽のウサギだけ ]