ふにゅっ![襟を引っ張られ体が浮いたかと思えば、床に落ちた。肉球もない手は不便だ。ひりひりと痺れた。ぺろぺろと手も舐めておく。見上げたらさっきの髭面のおっさ……男がいた。余裕そうな顔をしているので、押しつぶされていたように見えたのはダメージもなかったのだろう。] こやつ、冷たいのじゃが死んではおらぬよな?[と首をかしげた。ぐうう、とお腹が鳴った。そういえば口にしたのはクッキー一枚で、ご馳走を食べそこねている。*]