[その目に落ち着きが戻るのを見届けて、うん、と頷きひとつ。耳は同時に、外の喧騒を捕らえつつ、思考はこれまでに体で覚えた船の構造や設備の配置を、総ざらいしている。自身に言い聞かせるようでもある彼の言葉に、頷きを返す。] そうだよ、その意気。[非常時ゆえそれ以上多くを語ることはしなかったが、その声には医師としての責任感と、芯のある人柄が感じられ、彼女が言っていた、“口先ばかりの医者より、よっぽど頼りになる”>>0:357 なる人物評が、まさにと思えた。これならば、大丈夫。]