あーあ…
[思わずため息が零れる。仮想空間の中に響き渡る小さな彼女の叫び声。生温く見守るバグ役の皆。あまりにあまりな状況に一足先に現実世界に戻っていたメンバーからも失笑が漏れる。]
みんなでラーメンけってーい
いやぁ、館長にお礼言わないとねぇ
[崩れ落ちる仮想現実から全員が現実へと戻ると再び響くドロシーの声。本当に悔しそうな様子に苦笑いを浮かべているとその小さな姿が駆け寄ってきて自身の腰付近にひっしと抱きつく。
しかし、すぐさま彼女の脇に手を入れ持ち上げると少し話した場所に降ろし]
はい、ストップー萌え度とかいーから、まじで、ほんとに
デート、デートね…うん、プラネタリウムいいね
でもね、ちょっとウチから離れようかぁ?
さてさて、ドロシー翻訳官
ウチは、貴女が、堂々と、浮気を、なさっているところを、見ておりました
[コホンと改まって咳をひとつ。そしてわざとらしく彼女の名を呼ぶ、それも仮想空間の中での正式な役職付きで。きちんと一言一句逃さず伝わる様に、ゆっくり丁寧に一語ずつ区切って言葉を述べてゆき。
―――満面の笑みで最後の質問を]
…なんか、言い訳は?