……ぼくが、きみたちの一族を絶やさなかったのは。
きみたちもまた、『世界』のこどもたちだから、なんだよ。
[さてどうしよう、と悩みつつ。
最初に口にしたのは、先に投げた問い、それに対する自分の答え]
『世界』が彼のマレビトを受け入れ、そうして生まれた者たち。
だから、消してしまうのは選べなかった。
そして、何より……きみたちの存在は、『世界』に変革を齎してくれる。
かつての戦いは……確かに、多くの痛みを残してしまったけれど。
多くの新しきも導いた。
そうして……今は、きみという存在が、『柱』として新しき流れを導こうとしている。
[どう告げれば伝わるか。
慣れぬ言葉選びに苦心しつつ、神子は想いを言の葉へと変えて行く]