[椿の花が咲いたか、ほのかな匂いが漂っていた。
彼女は驚きと申し訳なさとがないまぜになった感情を覚えながら記録を確認する。ようは派手に推理を外していたのだ。もちろんマーティン真を考えないわけではなかったが…続けると見苦しくなるからやめよう、そう考えて前向きになった。
やはりと彼女が再確認したのはアイリの白さ。マーティン真だと主張しながらマーティンを襲撃する曲芸を、狼ならしていることになる。
コンスタンツェの偽要素も、アイリこそが積極的だった。
同様にドロシーも違う、と彼女は思う。ドロシーの場合は昨日もそうだが、マーティンが出る前からシロウとコンスタンツェを殴り始めているわけで、襲撃と合わせても何がやりたいのかわからない。内容には首を傾げることもあったが、行動として見て村であると評価できる…と思うのだがどうだろう。自信喪失気味の彼女である。]