[トオルが目を開く、その予兆にアイルリートは攻撃の拳を翻し]
Orationem Terr!!
[頑強な戦槌が突き進もうとする間隙に大地の障壁を差込み、その障壁を盾に、両の拳が戦槌と鍔競り合う。
だが重い。大地の障壁を挟んでも、気を抜けば吹き飛ばされそうな重圧、ザリザリと後ろへ靴跡を作る地面。
事ここに至り、トオルのその膂力は完全にアイルリートを超えている事は認めざるを得ない様だ]
……ちっ 。
[障壁を置き去りに、トオルから飛び退いた、そのすぐ一秒。
術者から制御を手放された障壁は呆気なく砕け散る]