[ >>27導きか、と呟く声が風に乗れば、枯葉色の翅に浮かんだ桜色が淡い光を帯びて、ひらひらと先導するように森の内懐へと、修練者を招く。 ][ >>31また一方、運び屋の娘の目が枯葉色から逸れれば、蝶は、ただその後ろをひらひらと追っていく。 ]希いのままに。[ 桜色の爪の先、小さく風が渦を巻く。 ]なーんて、ね。[ くす、と、艶めいた唇が弧を描く。ともあれ、蝶はそれを導きと思う者には、対の花と出会う道を辿る助けとはなるだろう。 ]出逢うが幸福とは限らないけど。