― スラム街・屋根の上 ―
[身軽に駆けていた足がふ、と止まる。
相変わらず駆けてもかけても、風景は大きく動かない]
ほんっと、やることなす事うっとおしいよなぁ。
[ぽつ、と呟きつつ、思い返すのは先ほどのやり取り。
迷惑かけられてる、という言葉>>42には、苦笑を返すしかできなかった。
聞いた話、自分の家というのはやたら『獣神』に縁がある家系らしい。
自分もその関係で子供の頃から追い回され──まあ、そのおかげで色々鍛えられもしたが、正直、迷惑以外の何物でもなかった。
今回、自分がこうして巻き込まれたのが偶然か意図かはわからないが]
ほんっと、いい加減にしてほしーよなー。
[行きつくところは結局そこだった]