――廊下――
[幼い少女の胸を貫き腕を引きちぎり、首を噛み砕いて腸を引きずり出し、血を啜って、肉を噛み飲み込む。
それがカスパルのみる悪夢の一つ。前世の罪。]
……覚えているんだろうか。
[顔を歪めれば窓に映ってしまい、見ていたくなくてカーテンを閉めようと手を伸ばす。
窓の外、外周を走っている兵士がもう一人とぶつかったのか、ぱたりと倒れたところであった。>>55
遠目であったが,声をかけてる方はついさっき会ったフィオンだと気がつき、一歩窓に近づいて眼を細める。>>60
少なくとも死んではいなさそうだ。
倒れた方の兵士は、この時間にあんなところを走っていたのなら、訓練だろうか。自主練だろうか。どちらにせよ倒れるまで走るのは、あまり感心しない。]