― シュビト・集会の朝 ―
[その日は朝から人が慌ただしく動いていた。
すっかり活動拠点となった学館の一室で、
同志らと打ち合わせや確認を進めていく。]
『結構な人数がもう集まってるぜ。』
『演説のここなんだけど、こう変えたほうがよくない?』
『集会に出ない奴をリンチしようとしてる連中がいたから、ぶちのめしといたぜ。』
『それって、この間、巫女姫を暗殺だとか息巻いてた連中じゃない?』
[飛び交う会話の中に、待っていた情報が入る。]
『王府軍は順調にこっちに向かってるって、見張りから』
[周囲の人間と顔を見合わせ、頷き合う。]