『「好き」なんて、言われたことがありませんでしたから……』[伸ばした手が彼女に触れれば穢れると判って躊躇った脳裏に小さな呟き>>0:_13ががらんどうな胸の中で寂しげに響いて、溜息が漏れた] …………。[数瞬の逡巡の後、そっとその手を掴み変わらぬ温もりを持つ掌にそっと人差し指を這わせる。ゆっくりとゆっくりと、たどたどしいが丁寧に動かした指が文字を作る]