[差し伸べた手は包みこむようにして、還された。
炎が燃えてる――、熱い――。]
そんなの…、気にすること無いのに…。
ゲームはもう、終わりました…。
[一歩一歩、まだ逃げようとしないあの人の元へ近づいていく。
逃げる気なんて――さらさら無い。]
俺、いま…すごく嬉しいです。
そんな風に俺を頼ってくれてて…――。
[こんな時に場違いな感想かもしれない。
だけど、あの人から紡がれる告白に。さらけ出してくれる弱さに――。
素直に嬉しいと感じていた。]
言ったでしょ? 強いだけの人なんていないって――。
[もう指先ですぐ触れられるような距離まで。]