[そう考えている間に次の行動、反撃を狙うように見せないといけない。
そうでなくとも死神が男の体を支配して、標的を殺そうとするから。]
(上手い事避けてくれよ…!)
[ナイフが届く範囲まで相手との距離を詰めるように踏み込んで、相手の左腕を狙って斬りつけるべくナイフを振り下ろす。
死神はこれを命中させて次の攻撃に繋がるチャンスが作ろうと狙っているのだが、男としてはクレメンスがこちらの攻撃をモロに受けて重傷になるような事になって欲しくない。
だから心の中では避けてくれる事を祈りつつ、表情にはそれを一切出さないよう努めた。
もしこちらの攻撃が命中するようなら、”死神”はそのまま続けて胸部を斬りつけようと横薙ぎにナイフを振ろうとするだろう。
最初の振り下ろしか追撃が外れれば、それに怯んで咄嗟に動けないと見せる為に驚いた表情をして、少しだけその場に佇む事となるだろう。**]