あ、あれは……!!! ……っ…ああ、確かに昨夜、安置室へ行ったよ。 死者の魂と語らうために。[昨日、アルビンに伝え損なったこと。 努めて動揺を隠すように口にしたが、このタイミング、この状況、 多少不自然に思われかねぬことは理解している。] 血の跡は……大方、その時にドジ踏んだんだろう。 真っ暗闇の中じゃ見えるべきものも見えない。[足跡の説明は推測を口にすることとなる。 何せ、自身にも余りに想定外の事故だったからだ。 胸を押さえる。己の心臓の音が痛い。]